
オーガスタとストレリチアの違いは?オーガスタの育て方&キレイな葉を維持するコツ
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こんにちは!
オーガスタは、その大きな葉とエレガントな姿が魅力の観葉植物です。初心者でも育てやすく、部屋のインテリアとしても人気がありますが、「最近葉が垂れてきて元気がない」、「葉が割れてしまったけどこのままでいいの?」というお悩みもよくききます。
そこでこの記事では、オーガスタの基本的な育て方からキレイな葉を維持するコツ、ストレリチアとの違いなど解説いたします。

目次
オーガスタとは

オーガスタは南アフリカ原産の植物で、光合成を効率よく行えるように、光沢のある葉が左右交互に生えているのが特徴です。オーガスタの学名は、「Strelitzia Nicolai(ストレチア・ニコライ)」といい、ロシア皇帝ニコライが由来とされています。美しい白色の花を咲かせることから、「天国の白い鳥」との異名もあります。一般家庭での管理では樹高60~180㎝ほどですが、自生地では10mほどまで大きくなります。
科 | ゴクラクチョウカ(ストレリチア)科(Strelitziaceae) |
---|---|
属 | ゴクラクチョウカ(ストレリチア)属(Strelitzia) |
原産地 | 南アフリカ |
耐寒温度 | 5℃ |
耐陰性 | あり |
育てやすさ | 育てやすい |
花言葉 | 輝かしい未来・温かい心 |
オーガスタとストレリチアの違い


オーガスタ(ストレリチア・ニコライ | ストレリチア(ストレリチア・レギネ) | |
花 | 白・青 | オレンジ・青 |
葉 | 幅広い
少しくすんだ緑色 |
細長い
鮮やかな濃緑色 |
樹高 | 2m以上 | 2m以下 |
オーガスタとストレリチアは、どちらも同じゴクラクチョウカ属ですが、異なる植物です。オーガスタは「ストレリチア・ニコライ」のことで、通称オーガスタといわれています。ストレリチアは、「ストレリチア・レギネ」のことで、(極楽鳥花)ともいいます。ストレリチアといえば、レギネを指すことが多いです。
オーガスタとストレリチアの違いは、花で区別することができます。どちらも鳥の頭や口ばしに似た形で、口ばしのような部分の苞から萼と花びらが出ます。ストレリチアの花びらはオレンジと青色、オーガスタの花びらは白と青色です。また、ストレリチアの葉は少しくすんだような緑色で、細めでしゅっとしています。
オーガスタの花はかなりの大株にならないと咲かないため、日本の一般家庭で咲かせるのは難しいです。花も楽しみたい方は、オーガスタではなくストレリチアをおすすめします。
オーガスタの葉をキレイに維持するには

オーガスタの葉に関することで、よくある不調の原因と対処法をご紹介します。
葉が割れる(切れる・裂ける)
オーガスタの葉は、風が当たり倒れるのを防ぐため葉が大きくなるほど割れやすくなっています。割れても生育に問題はありませんが、防ぐためには移動するときにぶつけないようにしたり、強い風が当たらないように置き場所に注意します。割れた葉は元に戻らないので、剪定してもよいです。
葉が垂れる
葉が垂れる原因は、日光不足か水分不足の可能性があります。
~日光不足~
暗い場所に置いていると、茎がひょろひょろと伸びて徒長(とちょう)することにより、葉の重さに耐えられず垂れてきます。暗い場所に置いている場合、少しずつ明るい場所に移動しましょう。暗い所からいきなり明るい場所に移動すると、葉焼けの原因になるので気を付けます。
~水分不足~
日当たりのよい場所にあり、土が湿っているのに葉が垂れている場合は、根腐れにより根が水分を吸収できなくなっています。土の環境を変える必要があるため、風通しの良い所に置き根の周辺の湿度を低くします。春〜夏なら植え替えをしてもよいでしょう。
葉が丸まる
葉が丸まるのは、強光に当たり過ぎていたり、冷暖房の風が当たり葉の水分不足の可能性があります。置き場所を見直したり、葉水をして葉の水分が飛びすぎないように気を付けましょう。
葉が黄色くなる
オーガスタは外側の古い葉から黄色くなっていきます。葉の寿命によるものなので、株の根元から切ります。外側の葉だけでなく、全体的に黄色くなっている場合は、日光不足の可能性があるので、少しずつ明るい場所に移動しましょう。
葉が茶色くなる
葉が茶色くなる原因はいくつかありますが、日光に当たり過ぎても不足していても出ることがあります。どちらも置き場所を見直しましょう。
葉のふちが茶色くなるのは、生理現象なので安心してください。
新芽が開かない
オーガスタの新芽は株の中央から丸まって出てきます。丸まった新芽が開かない原因は、日光不足の可能性があるので、少しずつ明るい場所に移動しましょう。また、優しく手で開くように補助してあげると開きやすくなります。
明るい場所にあるのに開かない場合は、根詰まりの可能性があります。2年以上植え替えをしていなかったり、土が見えないくらい鉢に対して株が大きくなりすぎているようなら、植え替えが必要です。

オーガスタの育て方ハウツー
オーガスタはどのように育てると良いのか、置き場や水やりの頻度、植え替えの時期など基本をご紹介します。注意点も記載していますのであわせてチェックしてください。
~オーガスタの育て方のポイント~
- 年間を通して明るい場所に置く
- 冬場の水やりは乾燥気味に
- 定期的に植え替えか剪定をする
最適な置き場所は?
耐陰性はありますが日光を好む植物なので、年間を通して冷暖房の風が直接当たらない、風通しの良いレースのカーテン越しに置くと良いです。暖かい時期はベランダ(外)でも問題ありませんが、夏の直射日光は葉焼けの原因になるのと、風が強いと葉が割れてしまうので、軒下に置くようにします。寒さに強いですが、最低気温5℃を下回る頃には室内で管理した方が安心です。
水やり頻度は?
春〜秋の生育期は、土の表面が十分乾いたら鉢底から出るくらいたっぷりあげましょう。気温の下がる冬は水やり頻度を減らし、中まで乾いてから与えます。表面が乾いてから2〜3日後が目安です。
鉢皿にいつも水がたまっていたり土がいつも湿っていると、根腐れを起こし不調の原因となるため注意が必要です。
肥料は必要?
なくても育ちますが、与えると根が良く育ち成長が早くなり、大きく育ちます。
真夏を避けた春〜秋に2カ月に1回の置き肥や、2週間に1回の液肥を与えるとすくすく育ちます。冬は休眠期のため与えないようにします。肥料の与えすぎは根を痛めるため、回数や時期は使用する肥料の規定を守りましょう。
植え替え方法
鉢底から根が出ていたり、水の染み込みが悪くなってきた時は植え替えが必要です。オーガスタは生育旺盛なので、2年に一度を目安に一回り大きな鉢に植え替えましょう。
〜植え替え時期〜
真夏日を避けた、春〜夏に行います。根がびっしり固まっていたらほぐしましょう。
〜使用する土〜
水はけが良く、通気性のある土を好みます。草花用の土でも構いませんが、コバエが心配な方は無機質のものを使用すると防げます。赤玉土6:鹿沼土2:軽石2の配合か、観葉植物用の土を使用すると手軽です。
割りばしなどで根の隙間にも土がいきわたるようにし、植え替え後はたっぷり水を与え、風通しの良い日陰で1日様子を見てから元の場所に戻します。
木を大きくしたくない場合
定期的に外側の葉を剪定したり、植え替えの時期になったら同じ大きさの鉢に植え替えをします。その際は、伸び過ぎた根を鉢に収まるくらい切り、根を減らした分、水を吸い上げる力が弱っているため葉の数も減らします。中心から新芽が出てくるため、外側にある古い葉を優先的に切りましょう。
仕立直しのための剪定
基本、痛んできた葉を切るくらいでかまいませんが、痛んでいる葉が多い場合は、仕立て直しのための剪定をしましょう。一度に半分以上の葉を切るようなときは、春〜夏にかけての成長が活発な時期に行います。痛んでいる葉や、外側にある古い葉を根元から切ります。全ての葉を切っても問題ありませんが、心配な場合は中心の新芽を1枚残すと安心です。
日がよく当たる場所ではなく、少し明るい日陰に置いて様子をみます。

〜栽培カレンダー〜

オーガスタが不調?原因と対処法

オーガスタを生育する上で、起こりうるトラブルと対処法をご紹介します。
根腐れ
下記の内容が当てはまる場合、根腐れの可能性があります。
- 水をあげても元気にならない
- 土がいつも湿っている
- 土の表面にカビが生えている
~根腐れの対処法~
土の環境を変える必要があるため、風通しの良いところに置き根の周辺の湿度を低くします。春〜夏なら植え替えをしてもよいでしょう。
日光不足
下記の内容が当てはまる場合、日光不足の可能性があります。
- 葉が全体的に黄色くなってきた
- 新芽が開かない
- 葉のふちが丸まる
- 暗い場所に置いている
~日光不足の対処法~
明るい場所に移動させましょう。暗いところからいきなり日光が当たる場所に移動すると葉焼けをしたり、葉が落ちてしまうので避けます。急な環境の変化にならないように、徐々に慣らすようにしましょう。
害虫

下記の内容が当てはまる場合、カイガラムシが原因の可能性があります。
- 白の貝殻に覆われたような虫を見つける
- ロウの塊のようなものを見かける
- 白くてふわふわしたものが付いている
- 黒いカビがある
- 葉にベタベタしたものがついている
カイガラムシは春〜秋に見かけることの多い「吸汁害虫」で植物の生育に悪影響を及ぼしたり、病気を引き起こしたりする害虫です。
~害虫の対処法~
カイガラムシの成虫は硬い殻で覆われているため薬剤が効きにくいです。なので歯ブラシや手で取り除きましょう。葉や幹のベタベタは湿らせた布で拭いたり、水やりのついでに葉水も与え洗い流します。
オーガスタを買う時のポイント
ポイント1 元気な株かどうか
- 多くの葉がついているもの
- 葉色が濃くつやのあるもの
- 葉の表裏をみて害虫の発生していないもの
ポイント2 鉢の大きさ
- 置く場所のスペースにあった大きさの鉢を選ぶ
- 成長して大きくなることを考える
