
クッカバラの育て方まとめ!セロームとの見分け方も紹介
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こんにちは!
「気根がかっこいいクッカバラ!簡単に育てられるの?」
「セロームとの違いはどこ?」など、クッカバラのよくある疑問をご紹介します!

目次
クッカバラとは

クッカバラの名前の由来は、オーストラリアに生息するワライカワセミ(Laughing kookaburra)の羽根を広げた姿に葉の形が似ているからといわれています。「フィロデンドロン・ザナドゥ」というのが正式名です。
深く切れ込んだ葉と、絡み合いながら伸びる気根が特徴です。気根は空気中の水分を吸収しながら伸びて、地表にたどり着くと土から栄養を吸収する根になります。気根が成長して植物を持ち上げているように見える状態を根上がりといいます。

クッカバラは古い下葉から葉を落とす性質があり、幹に葉の落ちた跡が模様のように見えたりと、個性的な姿で人気の植物です。温暖な地域では路地植えで大きくなると、夏に花を咲かせることもあります。
科 | サトイモ科(Araceae) |
---|---|
属 | フィロデンドロン属(Philodendron) |
原産地 | ブラジル |
耐寒温度 | 5℃ |
耐陰性 | あり |
育てやすさ | 育てやすい |
花言葉 | 壮大な心・壮大な美 |
クッカバラとセロームの違い

同じサトイモ科のセロームと似ていますが、クッカバラの葉はセロームより規則性のある切れ込みが浅く、厚みがあり、小さめです。セロームの葉はクッカバラより切れ込みが不規則で薄いです。
クッカバラの育て方ハウツー
クッカバラはどのように育てると良いのか、置き場や水やりの頻度、植え替えの時期など基本をご紹介します。注意点も記載していますのであわせてチェックしてください。
〜クッカバラの育て方のポイント〜
最適な置き場所は?
クッカバラは熱帯アメリカが原産地なので、明るい室内で気温が5℃以下にならない環境でよく育ちます。冷暖房の風が直接当たらない日当たりの良い場所を好みます。
窓際に置く際は、真夏の直射日光や冬場の窓際は冷えるので注意しましょう。暗い場所でも育ちますが、長時間暗い場所に置くと、葉が変色したり、艶がなくなるので、時々明るい場所に移動させると良いでしょう。人があまり通らないような廊下の隅など、風の通りが悪いところも避けます。人間と同じように心地よい環境が好きです。
水やり頻度は?
春〜夏の生育期は、土の表面が十分乾いたら鉢底から出るくらいたっぷりあげましょう。そうすることで新鮮な酸素が根に入ります。
気温が下がる秋〜冬は、水やり頻度を減らして乾燥気味にします。土の表面が乾いてから2〜3日後が目安です。乾燥した環境を作り出すことで栄養が温存され、冬の寒さに強くなるといわれています。
鉢皿にいつも水がたまっていたり土がいつも湿っていると、根腐れを起こし不調の原因となるため注意が必要です。
葉に霧吹きで水をかけることで、ほこりが落ち、病害虫の予防にも繋がります。また元気な葉を維持しやすいです。
どんな肥料がいい?
与えなくても育ちますが、葉を茂らせたりつやを出したい場合は与えましょう。真夏を避けた春〜秋に2カ月に1回の置き肥や、2週間に1回の液肥を与えるとすくすく育ちます。冬は休眠期のため与えないようにします。肥料の与えすぎは根を痛めるため、回数や時期は使用する肥料の規定を守りましょう
植え替え時期
鉢底から根が出ていたり、水の染み込みが悪くなってきた時は植え替えが必要です。一回り大きな鉢に植え替えましょう。
〜植え替え時期〜
真夏日を避けた、生育期である春〜夏に行います。根がびっしり固まっていたらほぐしましょう。
〜使用する土〜
土は虫が繁殖しにくい「赤玉土」、排水性に優れた「軽石」や「パーライト」、通気性にも優れた「バーミキュライト」などを配合するとよいでしょう。観葉植物用の土を使用すると手軽です。
割りばしなどで根の隙間にも土がいきわたるようにし、植え替え後はたっぷり水を与え、風通しの良い日陰で1日様子を見てから元の場所に戻します。
剪定の仕方
葉が茂りすぎて風通しが悪いなると虫がつきやすくなるので、少し間引いてあげましょう。春〜夏の間に、葉の付け根付近をハサミで切ってください。
クッカバラは切り口から、毒性のある樹液(シュウ酸カルシウム)が出るので、かぶれやすい人は手袋をした方が安心です。もし触れてしまったら、水で洗い流します。ペットや小さなお子さんが口にしないように気を付けましょう。
枯葉や元気のない葉は幹付近の根元から真下に優しく引っ張るときれいに取れるので、気がついたときに取り除くと良いです。
〜栽培カレンダー〜

増やし方
春〜夏(真夏日を避ける)に「株分け」か「挿し木」で増やすことができます。
〜方法1 株分け〜
置き場に対して木が大きくなりすぎてしまった時などに、役立つ方法です。
- 鉢から苗を取り出す
- カッターやナイフを使い、株を根元から切り離す
- 切り口を乾かした後に、植え替えと同じ要領で鉢に植え付ける

〜方法2 挿し木〜
仕立て直したい時や、根腐れを起こし不調の時などに、役立つ方法です。
- 茎、もしくは幹の節を2~3節残し、好きな長さでカットする
- 切り口を乾かした後に、植え替えと同じ要領で鉢に植え付ける
※発根するまでは、鉢は5号くらいの小さめの鉢で管理しましょう

どちらも植えた後は、風通しの良い日陰で1日様子を見てからで好きな場所に設置しましょう。
クッカバラが不調?原因と対処法
クッカバラを生育する上で、起こりうるトラブルと対処法を紹介します。
根腐れ
下記の内容が当てはまる場合、根腐れの可能性があります。
根は私たちと同じように呼吸をしています。土がいつも湿っていると酸素が行きわたらず細胞が死んでしまったり、土壌環境が悪くなり枯れてしまいます。
~根腐れの対処法~
土の環境を変える必要があるため、新しい土に植え替えましょう。根元から腐ってしまった場合は、茎や幹を切り取り、挿し木で発根させてみると良いです。
葉焼け
下記の内容が当てはまる場合、葉焼けの可能性があります。
~葉焼けの対処法~
直射日光が長時間当たらないように置き場所を変えたり、遮光します。葉焼けをした葉は元に戻らないので、葉の付け根から切りましょう。
ハダニ
下記の内容が当てはまる場合、ハダニが原因かもしれません。
ハダニは繁殖力が強く、発生すると厄介な害虫です。
~ハダニの対処法~
傷んだ葉を切ったり、葉の表と裏や茎に水をかけて洗い流します。ハダニに効果のある薬剤を使用しても良いでしょう。
薬剤を使用したくない場合は、2倍に薄めた牛乳や10倍に薄めたお酢、水に重曹を溶かしたもの、濃いコーヒーでも代用できます。 日頃から葉に霧吹きで水をかけたり、葉を拭いてきれいにしていると発生しにくくなります。
クッカバラ購入時に気をつけたいポイント

ポイント1 元気な株かどうか
ポイント2 鉢の大きさ
クッカバラは大きさにより育てやすさが違います。人間で例えるなら、小さい株のものは「赤ちゃん」で、大きな株は「大人」です。大きな株の方が環境に適応しやすいので、枯らしてしまうかもと心配な方は、値段も考慮して中くらいのものがおすすめです。
