
観葉植物の定番パキラの育て方|ねじり・編み込み方も教えます!
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こんにちは!
初心者にも育てやすいこともあり、観葉植物の定番として人気のパキラ。100均でも手に入る手軽さから、お持ちの方も多いのではないでしょうか。
育てやすいパキラですが、実はちょっとしたコツが必要です。この記事では、パキラを元気に育てるためのポイントと、万が一不調になってしまった際の対処法もあわせてご紹介します。

目次
パキラとは

中南米原産の常緑高木で、原産地では15mほどまで大きくなる生育旺盛な植物です。観葉植物として販売されているものとしては、手のひらサイズから2m越えの大鉢まで、サイズの選択肢が広くあります。葉の形が特徴的で、手のひらを広げたような5〜7枚に分かれた葉をしています。枝を挿して大きくした「挿し木株」と、種から育てた「実生株」があり、育て方に違いはありませんが、実生株の方が幹の基部が太くなりやすいといわれています。
科 | アオイ科(Malvaceae) |
---|---|
属 | パキラ属(Pachira) |
原産地 | 中南米 |
耐寒温度 | 5℃ |
耐陰性 | あり |
育てやすさ | 育てやすい |
花言葉 | 勝利・快活 |
パキラの育て方ハウツー

パキラはどのように育てると良いのか、置き場や水やりの頻度、植え替えの時期など基本をご紹介します。注意点も記載していますのであわせてチェックしてください。
~パキラの育て方のポイント~
- 年間を通して風通しの良い明るい日陰に置く
- 冬場の水やりは乾燥気味に
最適な置き場所は?ベランダに置ける?
年間を通して冷暖房の風が直接当たらない、風通しの良いレースのカーテン越しに置くと良いです。 5〜10月は明るい日陰であればベランダ(外)でも問題ありませんが、夏の直射日光は葉焼けの原因になるので注意しましょう。寒い時期は室内で管理し、5℃を下回らないようにします。
トイレに置く風水効果
風水では、トイレの水から邪気が発生すると考えられることがあります。パキラのようなとがった葉は、悪い気を鎮める邪気除けの効果があるといわれているので、運気UPのために置く人も多いようです。間取りの都合で日光が不十分な場合は、数日に1回直射日光を避けた明るい場所に移動して日光浴をしてあげるとよいでしょう。
水やり頻度は?
春〜秋の育期は、土の表面が十分乾いたら鉢底から出るくらいたっぷりあげましょう。気温の下がる冬は水やり頻度を減らし、中まで乾いてから与えます。表面が乾いてから2〜3日後が目安です。
鉢皿にいつも水がたまっていたり土がいつも湿っていると、根腐れを起こし不調の原因となるため注意が必要です。
肥料は必要?
なくても育ちますが、与えると根が良く育ち成長が早くなり、大きく育ちます。
真夏を避けた春〜秋に2カ月に1回の置き肥や、2週間に1回の液肥を与えるとすくすく育ちます。冬は休眠期のため与えないようにします。 肥料の与えすぎは根を痛めるため、回数や時期は使用する肥料の規定を守りましょう。
植え替え方法
鉢底から根が出ていたり、水の染み込みが悪くなってきた時は植え替えが必要です。
一回り大きな鉢に植え替えましょう。
〜植え替え時期〜
真夏日を避けた、春〜夏に行います。根がびっしり固まっていたらほぐしましょう。
~使用する土~
水はけが良く、通気性のある土を好みます。草花用の土でも構いませんが、コバエが心配な方は「赤玉土」や「ピートモス」に「パーライト」を2割りほど混ぜるか、観葉植物用の土を使用すると手軽です。
割りばしなどで根の隙間にも土がいきわたるようにし、植え替え後はたっぷり水を与え、風通しの良い日陰で1日様子を見てから元の場所に戻します。
剪定の仕方
春〜夏にかけて、成長が活発な時期に剪定を行います。枝が伸びすぎた場合や、形を整えたい場合は、切り戻すとよいでしょう。
〜栽培カレンダー〜

増やし方
春〜夏(真夏日を避ける)に「挿し木」で増やすことができます。鉢のサイズは挿す枝に対して大きすぎると過湿状態になるので、3号くらいの小さめが良いでしょう。
~方法1 切ってすぐ植える~
- 健康な枝を10cmほど切り取り、枝先の葉を2~3枚残し葉を半分に切る
- 切った枝を1〜2時間水に挿して給水する
- 土に割りばしなどで穴を開けてから、新しい土に挿す

~方法2 発根させてから植える~
- 健康な枝を10cmほど切り取り、枝先の葉を2~3枚残し葉を半分に切る
- 枝の1/3が水に浸かるように小さめの花瓶やコップなどに挿しておく
- 根が出てきたら植え替えの手順と同じように鉢に植える
根が出てきた後も土に植えず、水耕栽培することもできます。根腐れしないように水はできるだけこまめに交換しましょう。
どちらも風通しの良い日陰で管理します。若い枝の方が生命力があるため根が出やすいです。剪定で切った枝を使用してもいいでしょう。
自分でできる?パキラのねじり・編み込み方

幹がねじれていたり、編み込まれているパキラを見たことがある方は多いのではないでしょうか。おしゃれで見栄えのいい「ねじり・編み込み パキラ」は、プロでなくともすることができます。ただし少し方法を間違えると、枯らしてしまうリスクもあるので、そのことを踏まえて挑戦してみてくださいね。
作業適期は春〜夏の温かい季節です。植え付け後は風通しの良い日陰で管理しましょう。
方法1 2~3株寄せ植えする
ねじったり編み込むためには、苗を2〜3株寄せ植えします。幹がやわらかくないとできないため、用意する苗は幹が青いものを用意しましょう。
らせん状にねじれる姿がよければ2株、三つ編みのように編み込みたい場合は3株あると良いです。
~用意するもの~
- 30㎝ほどの苗2~3株
- 鉢(4~5号)
- 土(観葉植物用か、赤玉土とピートモスを混ぜたもの)
- ハサミ
- 紐(玉ひもやワイヤーなど幹を傷つけず止められるもの)
- 支柱(30cm以上)
~手順~
- ねじる・編み込む部分についている葉をハサミで切る(上部に葉1~2枚残す)
- 植え替え同様の手順で苗を寄せ植えする
- 上部に残した葉の下まで幹をゆるくねじるか三つ編みにし、ほどけないように上部一カ所を紐でとめる
- 幹が倒れないように支柱を設置する
- 葉が重なるように込み合っていれば、バランスを見て剪定する

方法2 剪定した枝をねじるか編み込んで挿し木する
30㎝以上の枝を2〜3本剪定し、それを使ってねじるか編み込んで土に植える方法です。この方法ですと、お持ちの苗だけでできるので、編み込み用に苗を購入する必要がありません。
~用意するもの~
- 30㎝ほどの枝2~3本
- 鉢
- 土(観葉植物用か、赤玉土とピートモスを混ぜたもの)
- ハサミ
- 紐(玉ひもやワイヤーなど幹を傷つけず止められるもの)
- 支柱(30cm以上)
~手順~
土に植える前までは挿し木と同様です
- 健康な枝を30cmほど切り取り、枝先の葉を2~3枚残し葉を半分に切る
- 切った枝を1〜2時間水に挿して給水する
- 上部に残した葉の下まで幹をゆるくねじるか三つ編みにし、ほどけないように上部一カ所を紐でとめる(ほどけてしまう場合は下部もとめる)
- 土に割りばしなどで穴を開けてから挿す
- 編みこんだ幹が倒れないように支柱を設置する


パキラが不調?原因と対処法

パキラを生育する上で、起こりうるトラブルと対処法を紹介します。
根腐れ
下記の内容が当てはまる場合、根腐れの可能性があります。
- 水をあげても元気にならない
- 幹がぶよぶよしている
- 土の表面にカビが生えている
~根腐れの対処法~
土の環境を変える必要があるため、風通しの良いところに置き根の周辺の湿度を低くします。春〜夏なら植え替えをしてもよいでしょう。
日光不足
下記の内容が当てはまる場合、日光不足の可能性があります。
- 葉が黄色くなってきた
- 枝がひょろひょろしている
- 暗い場所に置いている
~日光不足の対処法~
明るい場所に移動させましょう。暗いところからいきなり日光が当たる場所に移動すると葉焼けをしたり、葉が落ちてしまうので避けます。急な環境の変化にならないように、徐々に慣らすようにしましょう。
害虫
下記の内容が当てはまる場合、カイガラムシの可能性があります。
- 白の貝殻に覆われたような虫を見つける
- ロウの塊のようなものを見かける
- 黒いカビがある
- 葉や幹がベタベタしている
- アリをよくみかける
春〜秋に見かけることの多い「吸汁害虫」で植物の生育に悪影響を及ぼしたり、病気を引き起こしたりする害虫です。甘い汁を出すためアリが寄ってきます。パキラも「花外蜜腺」という器官があり、葉裏や幹から甘い樹液を出すことがあるため、葉や幹がベタベタします。
~害虫の対処法~
カイガラムシの成虫は硬い殻で覆われているため薬剤が効きにくいです。なので歯ブラシや手で取り除きましょう。葉や幹のベタベタは湿らせた布で拭いたり、水やりのついでに葉水も与え洗い流します。

パキラにきのこが生えるって本当?
本当です。パキラに限らず、「幸福のきのこ」と呼ばれる黄色のきのこが土から生えることがあります。土が高温多湿状態の時に生え、「幸福」とありますが、栽培環境としてはよろしくないので、土の入れ替えでリセットするか、水やりの頻度を調整し、乾燥気味を心がけてください。「幸福のきのこ」だけでなく、茶色や白色のきのこが土から生えることもありますが、総じて風通しをよくし、土がいつも湿った状態にならないようにします。赤玉土やバーミキュライト、パーライトなどの無機質用土を使用するのも効果的です。
パキラの種類
代表のものから人気のものをご紹介します。
グラブラ
パキラの代表品種で、葉先が尖っているのが特徴です。
アクアティカ
グラブラに似ていますが、葉に丸みがあります。斑入りタイプもあります。
パラソル
パラソルのように葉を広げるのが特徴です。
ホワイトスター
葉の周りに斑が入るのが特徴です。
パキラを買う時のポイント
ポイント1 元気な株かどうか
- 幹が柔らかくないもの
- 幹が太く、多くの葉がついているもの
- 葉色が濃くつやのあるもの
- 葉の表裏をみて害虫の発生していないもの
ポイント2 鉢の大きさ
- 置く場所のスペースにあった大きさの鉢を選ぶ
- 成長して大きくなることを考える
パキラは横よりも上に成長していくので、それを見越した上で置き場などを検討しましょう。