
初めてでもできる!ガジュマルの育て方|植え替えや挿し木の方法も紹介します
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こんにちは!
ガジュマルは、その個性的な姿と育てやすさから、観葉植物の中でも大変人気の高い品種です。しかし、適切な環境やケアを知っておかないと、その美しさを保つことが難しくなることも…。そこで今回は、ガジュマルの育て方のハウツーと、万が一不調になってしまった際の対処方法もご紹介します!

目次
ガジュマルとは

なんといっても個性的な形をした太い幹が魅力的です。ガジュマルは熱帯地域に自生する常緑高木の一つで、大きなものだと樹高が25m以上にもなります。沖縄では幸福の象徴とされており、「森の精霊(キムジナー)が宿る木」と言われています。また多数の気根を出し着生した木を絞め殺すことから、「絞め殺しの木」とも言われています。生命力が強く枯れにくいので、初心者の方にもおすすめの植物です。
科 | クワ科(Moraceae) |
---|---|
属 | イチジク属(Ficus) |
原産地 | 東南アジアから沖縄 |
耐寒温度 | 5℃ |
耐陰性 | ややあり |
育てやすさ | 育てやすい |
花言葉 | たくさんの幸せ・健康 |
ガジュマルの育て方ハウツー
ガジュマルはどのように育てると良いのか、置き場や水やりの頻度、植え替えの時期など基本をご紹介します。注意点も記載していますのであわせてチェックしてください。
~ガジュマルの育て方のポイント~
- 真夏の直射日光は避ける
- 寒さに弱いので冬は室内の暖かい場所で管理
- 適度な剪定で風通しよくする
最適な置き場所は?
日光を好むので、日当たりが良く気温が5℃以下にならない環境でよく育ちます。
冷暖房の風が直接当たらない風通しと日当たりの良い場所を好みます。日光は好きですが、葉焼けしてしまうので真夏の直射日光は避けます。生育期である春〜秋の暖かい時期は外での管理も問題ありません。
暑さには強いですが寒さは苦手なので、最低気温が10℃を下回る前には室内に取り込みます。冬場の窓際は冷えるので、少し内側に置くようにします。暗い場所でも育ちますが、葉が黄ばんだり成長が遅くなることがあります。
水やり頻度は?
春〜秋の暖かい時期は生育期なので、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬は成長が遅くなるため、水やりの頻度を減らし、土の表面が完全に乾いてから水を与えましょう。
どんな肥料がいい?
与えなくても育ちますが、葉を茂らせたり大きくしたい場合は与えましょう。真夏を避けた春〜秋に2カ月に1回の置き肥や、2週間に1回の液肥を与えるとすくすく育ちます。冬は休眠期のため与えないようにします。肥料の与えすぎは根を痛めるため、回数や時期は使用する肥料の規定を守りましょう。
植え替え時期
鉢底から根が出ていたり、水の染み込みが悪くなってきた時は植え替えが必要です。一回り大きな鉢に植え替えましょう。
〜植え替え時期〜
真夏日を避けた、春〜夏に行います。根がびっしり固まっていたらほぐしましょう。
〜使用する土〜
水はけが良く、通気性のある土を好みます。草花用の土でも構いませんし、観葉植物用の土を使用すると手軽です。
割りばしなどで根の隙間にも土がいきわたるようにし、植え替え後はたっぷり水を与え、風通しの良い日陰で1日様子を見てから元の場所に戻します。
~木のサイズ感を変えたくない場合~
置き場や見た目の理由から、今のサイズよりも大きくしたくない場合があるかと思います。植え替えをせずに、そのままでもいいのではと思われる方もいるかもしれませんが、定期的な植え替えをせずにいると、根詰まりをおこし生育の妨げになりかねません。
なので定期的に、傷んでいたり、伸びすぎた根を切り、リフレッシュさせてあげることが必要です。 バランスを見ながら剪定も行い、サイズ感を維持しましょう。

剪定の仕方
春〜夏にかけて、成長が活発な時期に剪定を行います。枝が伸びすぎた場合や、形を整えたい場合は、枝の先端を切り戻すと良いでしょう。
ガジュマルは枝葉の切り口から、毒性のある樹液(シュウ酸カルシウム)が出るので、かぶれやすい人は手袋をした方が安心です。もし触れてしまったら、水で洗い流します。ペットや小さなお子さんが口にしないように気を付けましょう。

〜栽培カレンダー〜

増やし方
春〜夏(真夏日を避ける)に「挿し木」で増やすことができます。鉢のサイズは挿す枝に対して大きすぎると過湿状態になるので、3号くらいの小さめが良いでしょう。
~方法1 切ってすぐ植える~
- 健康な枝を10cmほど切り取り、枝先の葉を1~2枚残して葉数を減らす
- 切った枝を1〜2時間水に挿して給水する
- 土に割りばしなどで穴を開けてから、新しい土に挿す

~方法2 発根させてから植える~
- 健康な枝を10cmほど切り取り、枝先の葉を1~2枚残して葉数を減らす
- 枝の1/3が水に浸かるように小さめの花瓶やコップなどに挿しておく
- 根が出てきたら植え替えの手順と同じように鉢に植える
根が出てきた後も土に植えず、水耕栽培することもできます。根腐れしないように水はできるだけこまめに交換しましょう。
どちらも風通しの良い日陰で管理します。若い枝の方が生命力があるため根が出やすいです。剪定で切った枝を使用してもいいでしょう。

ガジュマルが不調?原因と対処法
ガジュマルを生育する上で、起こりうるトラブルと対処法を紹介します。
根腐れ
下記の内容が当てはまる場合、根腐れの可能性があります。
- 幹がぶよぶよしている
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かず、水やりの頻度が減った
- 葉が茶色や黄色に変色している
- 土の表面にカビが生えている
~根腐れの対処法~
土の環境を変える必要があるため、新しい土に植え替えましょう。
日光不足
下記の内容が当てはまる場合、日光不足の可能性があります。
- 葉が黄色くなってきた
- 枝がひょろひょろしている
- 暗い場所に置いている
~日光不足の対処法~
明るい場所に移動させましょう。暗いところからいきなり日光が当たる場所に移動すると葉焼けをしたり、葉が落ちてしまうので避けます。急な環境の変化にならないように、徐々に慣らすようにしましょう。
水分不足
下記の内容が当てはまる場合、水分不足の可能性があります。
- 幹がしわしわになってきた
- 葉に張りがない
- 下葉が垂れてきた
- 葉が落ちる
~水分不足の対処法~
水を鉢底から出るまでたっぷりあげます。適切な水やりを心がけましょう。
害虫
下記の内容が当てはまる場合、カイガラムシやアブラムシの可能性があります。
- 白の貝殻に覆われたような虫を見つける
- ロウの塊のようなものを見かける
- 黒いカビがある
- 葉や幹がベタベタしている
春〜秋に見かけることの多い「吸汁害虫」で植物の生育に悪影響を及ぼしたり、病気を引き起こしたりする害虫です。
~害虫の対処法~
カイガラムシの成虫は硬い殻で覆われているため薬剤が効きにくいです。なので歯ブラシや手で取り除きましょう。
アブラムシは水で洗い流したり、アブラムシに効果のある薬剤を使用しましょう。
薬剤を使用したくない場合は、2倍に薄めた牛乳や10倍に薄めたお酢、水に重曹を溶かしたもの、濃いコーヒーでも代用できます。

ガジュマルの種類
ニンジンガジュマル
一般的にガジュマルといえばこの品種を指します。ニンジンのような太い幹が特徴です。ユニークな見た目で人気があります。
センカクガジュマル
尖閣諸島に自生している希少品種です。葉はニンジンガジュマルより肉厚で光沢があります。
パンダガジュマル
センカクガジュマルの突然変異種で、さらに希少種です。葉が丸みを帯びていて肉厚なのが特徴です。ニンジンガジュマルより耐寒耐陰性があります。
黄金ガジュマル
葉が黄金色になる品種で、美しい葉色が魅力です。沖縄では街路樹や公園などに良く植えられています。
つる性ガジュマル
つるのように伸びるガジュマルで、幹のあるガジュマルに比べ少し寒さに弱いです。吊り鉢などに適しています。
斑入りガジュマル
葉に斑が入る品種で、葉の模様が美しいです。
ガジュマルを買う時のポイント

ポイント1 元気な株かどうか
- 幹が柔らかくないもの
- 幹が太く、多くの葉がついているもの
- 葉色が濃くつやのあるもの
- 葉の表裏をみて害虫の発生していないもの
ポイント2 鉢の大きさ
- 置く場所のスペースにあった大きさの鉢を選ぶ
- 成長して大きくなることを考える