
フェニックス・ロベレニーの育て方|冬に枯らさない、越冬方法もご紹介します
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光沢のある、しなやかで美しい緑の葉を持つフェニックス・ロベレニーは、東南アジア原産の品種です。見た目も南国感があり、インテリアの雰囲気を作りやすいため、観葉植物としても人気です。
耐寒温度は最低0℃と強い品種ですが、地域によっては屋外の栽培で越冬できるか心配される方も多いようです。
この記事では、フェニックス・ロベレニーの基本的な育て方と、冬に枯らさない方法をご紹介します。
目次
科 | ヤシ科(Araceae) |
---|---|
属 | フェニックス属(Phoenix) |
原産地 | インドシナ |
耐寒温度 | 0℃以上 |
耐陰性 | あり |
育てやすさ | 育てやすい |
花言葉 | 躍動感 |
フェニックス・ロベレニーとは?

フェニックス・ロベレニーは八丈島でほとんどが生産されており、国内の市場占有率は9割以上だそうです。やわらかく光沢感のある緑色の葉が、直立した幹から広がり、室内に置いていても圧迫感を感じません。
生育スピードもゆっくりなので、栽培初心者の方でも、育成がしやすい品種です。

葉を落としながら上へ上へと成長するため、幹の表面はボコボコと凹凸があり、ユニークです。
フェニックス・ロベレニーの育て方ハウツー
〜フェニックス・ロベレニーの育て方のポイント〜
- 水が大好き!夏は水やりの頻度多め
- 外植えする場合は、雪や霜が当たらない場所で
最適な置き場所は?
フェニックス・ロベレニーは耐陰性が高く、日陰でも育つといわれていますが、基本的には日光を好むため、窓越しに日光が当たる場所に置くと良いです。ただし日陰から急に直射日光を受けると葉焼けの原因になるので、その場合はレースのカーテン越しに管理するようにしましょう。
栽培には風も欠かせません。自然風、もしくはサーキュレーターなどでも良いのでやわらかい風を意識してあててあげてください。
水やり頻度は?
フェニックス・ロベレニーは水が大好きで、春〜夏の生育期にはたくさんの新芽がでます。この間は土の表面が乾いたら鉢底から出るくらいたっぷりあげましょう。そうすることで新鮮な酸素が根に入ります。
気温が下がる秋〜冬は、水やり頻度を減らして乾燥気味にします。土の表面が乾いてから2〜3日後が目安です。乾燥した環境を作り出すことで栄養が温存され、冬の寒さに強くなるといわれています。
鉢皿にいつも水がたまっていたり土がいつも湿っていると、これも根腐れを起こし不調の原因となるため注意が必要です。
冬に枯らさないためには

耐寒性もあり、0℃を下回らなければ枯れることはありません。室内であれば温度のリスクはほとんどないと思いますが、日光が入る温かい窓辺など、なるべく温かい環境で管理すると葉の艶も損なわず美しく育てられます。
屋外で栽培する場合
関東以西であれば、屋外での露地植え栽培も可能です。ただし、霜や雪が当たると株が凍結し、枯死してしまう場合もあるので、注意が必要です。可能であれば敷き藁などで土の表面を覆ってあげましょう。
どんな肥料がいい?
与えなくても育ちますが、葉を茂らせたりつやを出したい場合は与えましょう。真夏を避けた春〜秋に2カ月に1回の置き肥や、2週間に1回の液肥を与えるとすくすく育ちます。冬は休眠期のため与えないようにします。肥料の与えすぎは根を痛めるため、回数や時期は使用する肥料の規定を守りましょう。
植え替え時期
〜植え替え時期〜
真夏日を避けた、生育期である春〜夏に行います。根がびっしり固まっていたらほぐしましょう。
〜使用する土〜
土は虫が繁殖しにくい「赤玉土」、排水性に優れた「軽石」や「パーライト」、通気性にも優れた「バーミキュライト」などを配合するとよいでしょう。 観葉植物用の土を使用すると手軽です。
割りばしなどで根の隙間にも土がいきわたるようにし、植え替え後はたっぷり水を与え、風通しの良い日陰で1日様子を見てから元の場所に戻します。
〜栽培カレンダー〜

フェニックス・ロベレニーが不調?原因と対処法
フェニックス・ロベレニーを育成する上で、起こりうるトラブルと対処法をご紹介します。
根腐れ
下記の内容が当てはまる場合、根腐れの可能性があります。
- 水をあげても元気にならない
- 土がなかなか乾かない
- 葉が落ちやすい
- 葉が茶色や黄色に変色している
- 幹を触ると柔らかくぶよぶよしている
- 土の表面にカビが生えている
根は私たちと同じように呼吸をしています。土がいつも湿っていると酸素が行きわたらず細胞が死んでしまったり、土壌環境が悪くなり枯れてしまいます。
~根腐れの対処法~
土の環境を変える必要があるため、新しい土に植え替えましょう。
葉焼け
下記の内容が当てはまる場合、葉焼けの可能性があります。
- 葉の一部が茶色く枯れている
- 直射日光の当たる場所に置いている
- 暗い場所から明るい場所へ置き場所を変えた
~葉焼けの対処法~
直射日光が長時間当たらないように置き場所を変えたり、遮光します。葉焼けをした葉は元に戻らないので、気になる場合は葉の付け根から切りましょう。
ハダニ
下記の内容が当てはまる場合、ハダニが原因かもしれません。
- 葉にクモの巣のようなものがついている
- 葉の裏に小さな虫がついている
- 葉に斑点や傷がある
- 葉の色が薄くなり枯れている
ハダニは繁殖力が強く、発生すると厄介な害虫です。
~ハダニの対処法~
傷んだ葉を切ったり、葉の表と裏や茎に水をかけて洗い流します。ハダニに効果のある薬剤を使用してもよいでしょう。
薬剤を使用したくない場合は、2倍に薄めた牛乳や10倍に薄めたお酢、水に重曹を溶かしたもの、濃いコーヒーでも代用できます。
日頃から葉に霧吹きで水をかけたり、葉を拭いてきれいにしていると発生しにくくなります。
フェニックス・ロベレニーの購入時に気をつけたいポイント
ポイント1 元気な株かどうか
- 幹が太く、多くの葉がついているもの
- 葉色が濃くつやのあるもの
- 葉の表裏をみて害虫の発生していないもの
ポイント2 鉢の大きさ
- 置く場所のスペースにあった大きさの鉢を選ぶ
- 成長して大きくなることを考える
- 初心者ほど大きめのものを選ぶ
フェニックス・ロベレニーはすくすく大きくなるので、先を見越した上で置き場などを検討しましょう。インテリアにお洒落に置きたい方はSNSで参考写真を探し、似た樹形の物を探してみるとよいでしょう。