オフィスに観葉植物などの緑を置くことで、働く人のストレスを軽減したり、リラックス効果や集中力を高める効果を引き出すことが周知されてきました。
厚生労働省の発表でも、快適な職場づくりの一例として緑化を挙げています(厚生労働省:快適な職場環境づくりにおいて)。
ただ、具体的にどれくらいの量の緑を配置すればいいのかについては、ご存知ない方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は緑は、多ければ多いほど良いというわけではありません。
ここでは、私たち樹利園芸丸店が、オフィスに適した緑の指標となる「緑視率(りょくしりつ)」についてや、その活用法を解説いたします。
目次
「緑視率とは何か」 視界から始まる職場の環境改革

緑視率の定義
まず、「緑視率」とは、人の視界(視界角)の中を占める植物の割合を数値化したものです。 よく混同されがちなのが「緑化面積」ですが、これは床や敷地の何%を緑にしたかという面積的な指標であるのに対し、緑視率は「椅子に座って前を見たときに、どのくらいの緑が目に入るか」という、より人間の実感に近い「視覚的なボリューム」を指します。
緑視率が注目されている背景
なぜ今、緑視率が注目されるようになってきたのでしょうか。それは、建築や都市計画の分野において、人の心理的な安らぎやストレス軽減効果を測定する客観的なデータをふまえ、非常に有効だということが分かってきたからです。 特にオフィス設計においては、「なんとなくリラックスできる」「活力が湧いたり、集中力が増す」といった感覚を数値化し、経営戦略としての投資対効果(ROI)を明確にできる点が、多くの経営層や施設管理担当者に認知されたことが背景となっています。
オフィスにおける理想の緑視率は「10%〜15%」
では、緑視率の理想的な数値とはどれくらいなのでしょうか。豊橋技術科学大学 大学院工学研究科 名誉教授の松本博氏らの研究では、緑視率を変化させた空間で作業効率や生理指標(心拍変動など)を測定した結果、10%〜15%の環境下で最もストレスが抑制され、生産性が向上することが実証されました。
緑視率とパフォーマンスとの相関関係

緑視率の高さと人のパフォーマンスには、山のようなカーブの関係があります。
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5%未満:低すぎる。オフィスが白やグレーの壁ばかりだと、視覚的な刺激が乏しく、目が疲れやすくなります。これは「無機質ストレス」を招き、集中力の低下につながります。
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10%〜15%:適切な割合。視界の1割強に緑がある状態が、最も疲労感を感じにくく、集中力の増大や知的活動の効率が上がることが、研究で分かっています。
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25%以上:高すぎる。緑が多すぎると、視界が遮られて圧迫感を感じたり、視線が植物に奪われて作業への集中が削がれたりする可能性があります。
オフィスで緑視率を高める4つのメリット
オフィスに緑を最適配置することは、単なる「福利厚生」を超えた経営メリットを生み出します。
①知識生産性の向上
植物が視界に入ることで、脳が「休息」と「集中」のバランスを保ちやすくなります。 特にPC作業による眼精疲労の軽減効果は大きく、長時間の高密度な業務を支えます。
②採用ブランディングの強化
「ウェルビーイング」を大切にしている企業というメッセージを、言葉を使わずに視覚で伝えることができます。例えばオフィス見学に来た求職者にも、清潔感や先進的な社風を印象づけます。また、「ABW」を取り入れたオフィス空間との相性もよく、さらなる相乗効果が期待できます。
③コミュニケーションの活性化
「バイオフィリア」を取り入れた空間は、人の注意を解き、リラックスした状態を作ります。これにより、部屋やオフィスでの雑談やアイデア出しがスムーズになります。
④空気質改善(IAQ)と湿度調整
植物は天然の加湿器であり、空気清浄機です。 蒸散作用によってオフィス特有の乾燥を防ぎ、空気中の有害物質を吸収することで、室内空気質(IAQ)を良好に保つ効果も期待できます。
【参考】用語クイック解説
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ウェルビーイング(Well-being)心身共に満たされた健康な状態。オフィス環境がこれに寄与することが、ESG経営の文脈でも語られています。
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バイオフィリア(Biophilia)「人間は生命あるもの、自然とのつながりを求める本能がある」というエドワード・O・ウィルソンが提唱した概念。
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ABW(Activity Based Working)仕事の内容に合わせて、自席だけでなくソファやカフェスペース、緑の多いエリアなど場所を選んで働くスタイル。
樹利丸が提案する「管理コストを抑えた緑の導入」
「緑を置きたいけど、枯らすのが怖いしメンテナンスが大変そう……」 そんな懸念に対し、樹利丸では「ローメンテナンスかつ高効率」なグリーンの導入を提案します。
オフィスに適した観葉植物の特徴とは?
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耐陰性がある
日光が入りにくい室内や、窓から離れた場所でも健康に育つ。
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乾燥に強い
水やりの手間が少なく、うっかり水やりを忘れても枯れにくい。葉が肉厚、または幹に水を蓄える種類(ガジュマルなど)が特に丈夫。
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環境適応力が高い
部屋の温度差や、季節による日照時間の変化に適応しやすい。
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病害虫の被害が少ない
丈夫で、日々の手入れが最小限で済む。
オフィスでおススメのグリーンの具体例
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配置場所別・適した品種
会議室・エントランス
企業のアイデンテイテイを象徴する、存在感のある一鉢をお求めなら。 樹利丸園芸店が最も力を入れている充実した品揃えをぜひチェックしてみてください。

デスク周り・パーソナルスペース
視界に入りやすいよう、卓上や低めのパーテーションに配置します。
リフレッシュエリア
リラックスを増やすため、少し葉の取り組み あるものを。

よくあるご質問(Q&A)
Q:窓がない会議室でも植物は育ちますか?
A:耐陰性(日光が少なくても育つ性質)の強い植物を選択することで可能です。また、最近では植物育成用のLEDライトをスポットライトとして使うことで、インテリア性を高めつつ健康に育てる方法も人気です。
Q:水やりを忘れて枯らしてしまわないか心配です。
A:観葉植物には、水やり頻度が少なくてよいものなどがあるため、最初に取扱店などに要望を伝え、植物を選ぶ際の参考にしてください。
Q:事前に準備しておいた方が良いことはありますか?
A:観葉植物を選ぶ際に、育てやすさやオフィス環境への適応力で選ぶことが大切です。そして導入時には、社内の水やり当番など、メンテナンス係を決めておくことも重要です。
まとめ:緑視率は「オフィス戦略」への投資です

「緑視率」を整えることは、もはや単なる「植物を飾ること」ではありません。データに基づき、従業員の頭脳と心を整える「オフィス戦略」としての投資です。
まずは全フロアではなく、会議室や特定のチームエリアから「緑視率10%〜15%」を目指して、スモールスタートしてみませんか? その小さな変化が、チームの笑顔と成果を大きく変えるはずです。
オフィスグリーンの導入、品種の選定、メンテナンスのご相談は、ぜひ樹利丸(じゅりまる)園芸店にお任せください。 あなたのオフィスに最適な「緑のバランス」をご提案いたします。
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